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【税理士が解説】決算が赤字の場合でも法人税は発生する?

法人税は企業の利益に対して課税されるため、決算が赤字の場合、法人税はかからないと考えるのが一般的です。

しかし、赤字でも法人税が発生するケースがあることをご存じでしょうか。

実際には、法人税以外にもいくつかの税金が発生する可能性がありますが、今回は、赤字決算でも法人税が発生する理由についてわかりやすく解説します。

赤字でも法人税が発生する理由

企業の法人税は、利益に対して課税されます。

そのため、純粋に税法上の利益がない場合、法人税自体は通常かかりません。

ではなぜ、赤字でも法人税が発生するケースがあるのでしょうか?

 

その理由の一つは、「税法上の損金」として認められない費用が存在する場合です。

企業が計上した費用の中には、税務上損金として認められないものが含まれていることがあります。

たとえば、以下のような費用です。

 

  • 接待交際費の一部
  • 役員報酬の一部(法外な金額の場合など)
  • 罰金やペナルティ

 

これらは会計上は費用として扱われますが、税務上では損金として認められないため、課税所得が発生し、結果として法人税が発生する可能性があります。

赤字でもかかる税金

法人税とは総称で、大きく分けて「法人税」「法人住民税」「法人事業税」の3つがあります。

他にも「地方法人税」「特別法人事業税」がありますが、これらは上記の「法人税」「法人事業税」の一部として捉えてください。

この中には、赤字でも発生する税金があります。

以下がその代表的なものです。

法人住民税の均等割

法人住民税には「均等割」という税金があり、これは企業の所得に関係なく支払わなければならない税金です。

均等割は、企業の規模(資本金)や従業員数に応じて定められた金額を支払う必要があります。

たとえば、小規模な会社でも、資本金が1,000万円未満・従業員数50人以下であれば、毎年最低7万円の法人住民税を支払わなければなりません。

したがって、たとえ赤字であっても、この均等割の税金は必ず発生します。

法人事業税

法人事業税は、事業を行っている法人に対して課される地方税です。

法人事業税は基本的に所得に基づいて課税されますが、資本金1億円超の法人や特定の業種の法人(電力・ガス事業など)に関しては、赤字でも事業規模等に応じて課税され税金が発生する場合があります。

まとめ

決算が赤字でも、法人税が発生するケースは少なくありません。

特に損金不算入の費用や、法人住民税の均等割、法人事業税などに注意が必要です。

赤字だからといってすべての税金が免除されるわけではないため、事業運営においては、計画的な資金管理と税務対策が重要です。

税務処理に不安がある場合は、早めに税理士に相談することを検討してみてください。

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